日常空間でアートを人々に
取組概要
ヨーロッパやカナダで盛んなサイトスペシフィック形式のパフォーマンスを鴨江アートセンターの館内にて実施しました。観客は部屋に映った映像を見ながらダンスや音楽家たちと一緒に館内歩きながらパフォーマンスを鑑賞しました。テーマはウクライナ戦争で、公演後にインタビューやアンケートで、アートが一般市民に与える刺激や思考について調査しました。
事業成果
パフォーマーの活気が間近で見ていた観客に伝わり、また反対に観客の興味や好奇心がパフォーマーに伝わることで、強い交流が生まれました。本番中に公共の場であるロビーで勉強をしていた小学生が、平常心のまま本番中のパフォーマーと遊ぶような場面があり、演じる側も見る側も心を躍らせました。
調査アンケートには、観客のほぼ全員に応じていただくことができました。「社会問題に取り組む大切さを学べた」「このようなダイレクトな交流あるパフォーマンスを他の人にも見てほしい」という熱気あるコメントをいただきました。芸術が浜松市の中で市民にポジティブな影響を与えたという成果を得ることができました。
今後の展開・展望
今後は、スポンサーを含む、一般企業の参加を促します。特に浜松市で楽器や芸術に関するものを製造、発信している会社のなかで、翌年の協力を前提で、視察に来てもらえるようにしたいです。
公演場所は同じく鴨江アートセンターで再演をはかり、定員オーバーで観に来られなかった観客、もう一度観たいと希望していた観客に加え、一般市民を取り込む努力をしていく予定です。加えて、新しい場所や新しいパフォーマンスの創作も考えています。
浜松アーツ&クリエイション
事務局より
サイトスペシフィックという建物を最大限に活かした演出とパフォーマンスで、観客をアートの世界に引き込んでいた事業です。特に、この事業を目的としない施設利用者がいる中でのパフォーマンスが魅力的でした。企業との関係づくりも検討され、これまでとは違う関係者・鑑賞者の巻き込みや市民への波及に今後期待します。