PROJECT
事業・支援内容

一般社団法人浜松創造都市協議会

アートを ミル・キク・ハナス プロジェクト

市民活動団体等が行う創造事業支援

アートを ミル・キク・ハナス プロジェクト

「ミル」だけがアート鑑賞じゃない!

取組概要

全盲の美術鑑賞者・白鳥健二さんを追ったドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』の木下惠介記念館での上映会と、浜松市鴨江アートセンターでの各種プログラムからなるイベントです。
「ラーニングストーリーズ―ひとり一人と共にあるアート」では、映画にも出演する水戸芸術館の森山純子さんから同感の取り組みを伺いました。
さらに、多様な「学び」の場をひらく仕組みや、生活とアートの関りについても参加者の皆さんと話しました。
白鳥さんがナビゲーターを務める「白鳥さんとアートを見に行く会」では「自由な会話」をしながら作品を鑑賞。続く「白鳥さんと茶話会」でお茶やお菓子を楽しみながらアートに対する思いや考えを集まった方たちと語りました。
上映会では、通常版に加え、音声ガイド版、日本語字幕版を上映しました。上映後トークでは、共同監督の三好大輔さんと川内有緒さん、映画の主演である白鳥さん、白鳥さんの長年の友人として出演した浜松市在住アーティスト・ホシノマサハルさんを迎えて撮影中の裏話や本作公開後の反響などを伺いました。

アートを ミル・キク・ハナス プロジェクト

事業成果

1、鴨江アートセンターと木下惠介記念館に、視覚障がいのある参加者が来館するきっかけをつくることができました。障がいのある利用者の受け入れ態勢があることへの広報効果により、今後の当該館への再訪及びさらなる利用の促進が期待できます。
2、視覚障がいについての理解や当事者の声を広めることができました。すべてのプログラムにおいて視覚に障がいがあるという方の参加者がおり、サポートが必要な時は参加者同士で声を掛け合う様子が多くみられました。障がいのあるなしに関わらず参加者が交流する場を設けることもできました。普段生活する環境から異なる視点で社会を捉え、他の人を機にかけあうことの重要さを多くの人と共有できました。
3、浜松近郊の文化活動に取り組む方々と情報交換ができました。参加者同士でイベント後の交流につながったとのアンケート回答もあり、今後波及的に、新たな形でのプロジェクトが起こりえると考えています。
4、創造都市・浜松でのアートの取り組みの認知度向上につながりました。浜松市外、静岡県外からの参加者が多数いました。本事業を通じて浜松へ訪れるきっかけをつくり、市内のほかのアーティストやクリエイターの拠点も同時にアピールできたと考えます。

アートを ミル・キク・ハナス プロジェクト

今後の展開・展望

・イベントを通じて出会った文化活動の担い手や、市内外の機関や施設等の職員とともに連携し、多様な人に開かれたアートの場を実現する取り組み(鑑賞会や、トークセッションなど)を小規模から起こしてゆく。
・今年度のイベント参加者から、サポートスタッフへの関心があった方への協力要請をする。
・マスメディアとの計画的な連携。

浜松アーツ&クリエイション
事務局より

浜松市鴨江アートセンターは、もともと浜松警察署であり、今では、市内のアーティストの表現の場として使われています。アーティストやアートに興味がある人に親しまれているこの場所を、障がいの有無に関わらず、誰にでも開かれた場所とするため、来館しやすいような仕組みをつくり、プログラムを実施されました。
多様な鑑賞の在り方を提示することで、アートを通じて隔たりなく人と人がつながることができる場や機会がさらに広がっていくことを楽しみにしています。