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2022.03.31INTERVIEW

画家・アートディレクターのAKIRA OSAWAさんにお話を伺いました

画家・アートディレクターのAKIRA OSAWAさんにお話を伺いました。

 

 

 

-今回の表紙作品について教えてください。

 

コロナ禍ということもあり、たくさんの絵を描いているのですが、部屋中にキャンバスを敷き詰めて、絵の具を投げていって切り出した絵になります。すごく抽象的なんですが、同じ時代、同じ時間を共有していて、今、自分はこんな感じだよということが伝われば良いなと思っています。絵は生きているので、すぐに消化されてしまっても良いし、その時に自分が抱えているエネルギーを感じてもらえるのが嬉しいです。

 

 

 

 

-表現活動以外にも様々な活動をされていますが、絵を描く理由を教えてください。

 

絵を中心に生きていて、インスピレーションを得るために他のことをやっています。
海外で暮らしていたこともあるせいか、日本は失敗が許されない環境だなと感じています。
チャレンジしないと生きていけない環境で挑戦し続けることでインスピレーションを得られると思っていて、失敗を恐れずにトライし続けたからこそ成長できたと感じています。自分自身がドキドキしないと絵は描けないし、チャレンジし続けないと絵は描けないと思っています。

 

 

―浜松市中区伝馬町で飲食店を経営されていますね。

 

飲食店をやろうという気持ちで立ち上げたわけではななく、浜松には、皆がコミュニケーションを取れる場所、情報が集まる場所、情報交換できる場所が少ないのが残念だなと思い、サロン的なイメージでお店を開きました。誰かの思いがけない情報が誰かの手助けになることもありますよね。

 

 

―スポーツと文化活動を通して次世代を担う子どもたちの育成にも熱心に活動されていらっしゃいますね。

 

一般社団法人グラウンドラボラトリーズ(https://rba-fc.com/glab/)の理事をしているのですが、きっかけは、浜名湖周辺や北遠地域のサッカーチームが過疎化によってなくなってしまいそうで、困っている子ども達をサポートするためです。アーティストの立場で、ソフト面からサポートできたらと考えていて、子ども達が自由にスポーツを楽しめる環境を提供したいと思っています。音楽に触れることも、アートに触れることも、スポーツに触れることも同じだと思うのですが、子どもたちが自由にリラックスして何かに触れることが大切だと感じています。子どもたちにとって良い環境を提供することは、廻りまわって自分のエネルギーになるし、表現活動をしたいなという気持ちにさせてくれます。

 

 

 

―若い世代へのメッセージはありますか?

 

ニューヨークで暮らしていたこともあるのですが、ニューヨークでは、いろいろな人種の方や様々な価値観の方がいることを実感しました。ニューヨークの7トレイン(地下鉄7番線)では、それぞれの駅にはそれぞれのコミュニティがあって、それぞれの価値観があって、自分には合わないなと思ったら他の駅に行けば良いと感じました。日本では、ここではないなと思った時に抜け出すのが上手ではない方が多いのかなと思います。若い方には、環境を変えたり、怖がらずに外に出てみたりすることをお勧めしたいですね。外に出ることによって、今までの状況に感謝できるし、今までいた場所の良さを感じられると思います。

 

 

―今後、チャレンジしてみたいことはありますか?

 

抽象画なので、今の世の中に対して自分が感じていることをいろいろな人と共有できたら良いなと思っています。今を生きていること、そのことに対するリターンを出せる自分でいたいですね。今はNFTにもチャレンジしています。年を取っても怖がらずに新しいことにチャレンジしていきたいですね。

 

 

<AKIRA OSAWA>
1974年浜松生まれ。大阪芸術大学芸術学部卒業後、広告イラストレーター、舞台書き割り画家などを経てNYを中心に活動。国内外問わずアート活動を続けている。浜松ではヤマハと共に展開したシロクマの絵本(浜松駅新幹線コンコース)ストリートピアノ(はままちプラス)静岡国際オペラコンクール(アクトシティ)などで作品を目にしている。株式会社ベース取締役 一般社団法人グラウンドラボラトリーズ理事 日本美術家連盟正会員