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2022.01.07INTERVIEW

画家の太田絵里子さんにお話を伺いました

浜松市出身、現在は広島市に在住の画家 太田絵里子さんにオンラインでお話を伺いました。

 

 

 

-2021年度の前半、浜松市鴨江アートセンターのレジデンスアーティストとして活動されていましたが、参加してみていかがでしたか?

 

大学入学からずっと広島で制作していたので、浜松で絵を描くってどんな感じなのかなと思っていました。アーティストインレジデンス(以下、AIR)に参加すれば一定期間集中して制作できる環境が得られるということも、当時の自分が求めているものと一致していたので思い切って応募しました。

4ヶ月滞在してみて、浜松のアーティスト、お店、農家さんなど多くの方と知り合うことができ、自然もよく見に行きスケッチをしました。浜松には絵の題材になるような自然や魅力的な人々がたくさんいるということに改めて気づき、自慢の故郷だと感じることが出来ました。

AIRに参加した時は、私の他に、同世代の女性のアーティスト3名が参加していたのですが、いろいろな話をする中で、他ジャンルの活動や考え方に触れられたことは、自分が日本画というジャンルを再び考えるきっかけになったと思います。

 

 

 

 

-アーティスト・イン・レジデンスでの成果発表「太田絵里子 作品展 表面と深度 -描くこと、考えること-」を拝見しました。阿多古和紙を使用して作品を制作されていましたね。

 

まず、浜松市に阿多古和紙という、日本画に関連する文化が今も残っていることに驚きました。今後も、日本画に使える素材について、新しい素材を試すことはやっていきたいですね。

 

 

 

 

-作品のモチーフは女性が多いのでしょうか?

 

そうですね。大学の時に、植物などいろいろな課題が出るのですが、人物画の課題の時に一番しっくりきたんです。自分が女性だからなのか、表現し易く、自然に描ける。模様も組み合わせやすい。最初は、外見や内面も含めて自分の理想像を反映した作品だったように思うのですが、現在は、上手く表現できないですが、自分自身の理想を投影することはないように感じています。

作品を制作する際には、若い女性にモデルになっていただくことが多いのですが、自分の精神年齢を反映しているのかも…笑

浜松アーツ&クリエイションのNews Letterの表紙の作品も若い女性にモデルになっていただきましたが、若さや幼さを表現したいわけではなく、素材となる対象の内面的な魅力を表現したいと考えています。

 

 

 

-今後、どのような活動を考えていらっしゃいますか?

 

「継続」が一番大事で一番難しいと考えています。

今の自分は家族や周りの助けがあったから奇跡的に絵を描いて発表するという活動ができていると思っています。そのことを忘れずに実直に制作し発表を重ねていきたいです。これからも、年に1回位は個展を開催したいですね。

 

 

―ご自身の作品のPRをお願いします。

 

作品発表をしているとさまざまな感想をいただきます。

私の絵を見て自由に感じ取ってもらえることが嬉しいし、今後も頑張ろうという気持ちになります。

今回、浜松で滞在制作をし、文化芸術において浜松は浜松らしい発展があるのではと感じましたし、私もそれに貢献出来ることがあったら嬉しいです。

 

 

<太田絵里子>

1987年 、静岡県浜松市生まれ。広島市立大学大学院芸術学研究科造形芸術専攻修了。創画会会友。

現在は広島を拠点に個展などで作品を発表している。

画材は和紙に岩絵具といった日本画材と呼ばれるものを使用し、人物や好きな模様、スケッチなどで得た形を組み合わせて絵にしている。

[HP]https://www.otaeriko.com

[Instagram](@ota.eriko_nitijou)  https://www.instagram.com/ota.eriko_nitijou/